🧬果菜 • 種子の遺伝と自家採種プロトコル
【トマト(固定種)】固定種とF1種の違い・自家採種ガイド
スーパーの野菜や市販の種袋の多くを占める「F1一代交配種」と、代々命を受け継ぐ「固定種・在来種」。それぞれの強み・弱みと種採りの科学を徹底解説。
固定種・在来種
ポンデローザ・アロイトマト等の固定種・在来種
✔ 自家採種可能(命を毎年つなげる)
市販F1交配種
桃太郎・サターン等の商用F1交配種
✖ 自家採種不可(次世代で形質分離)
⚖️スペック・性質の徹底比較
| 項目 | 固定種・在来種 | F1一代交配種 |
|---|---|---|
| 味・食味の特徴 | 固定種は酸味と甘み、コクのバランスが奥深く昔ながらの野性的な風味。F1種は糖度とゼリーの均一性が高く誰にでも好まれる味。 | 均一な糖度・形・万人受けする食感 |
| 生育・収量の揃い | 個体差あり。長期間にわたって順次収穫できる(家庭菜園向き) | F1種は雑種強勢により初期生育が極めて旺盛で収穫サイズが揃い、うどんこ病や黄化葉巻病への複合耐病性を持つ。固定種は個体差があるが環境適応性が高い。 |
| 自家採種 | ◯ 毎年タネを採って同じ性質の野菜が育つ | ✕ 次世代で形質が分離しバラバラになる |
| 受粉・採種難易度 | トマトは花粉が飛び散る前に雌しべが受粉する自家受粉性(自殖性)が98%以上と極めて高いため、他品種と隣接していても交雑しにくく初心者でも採種容易。 | 種苗会社が両親系統を管理して交配 |
🌾トマト(固定種)の自家採種手順(シード・トゥ・シード)
完熟した果実からゼリー状物質ごと種を取り出し、2〜3日発酵させて水洗い。沈んだ充実種子を天日乾燥させる。
⚖️種苗法改正と自家増殖に関する法的注意点
自家採種が法的に認められているのは「一般品種(在来種・固定種・育成者権の切れた登録品種)」です。市販のPVPマーク(登録品種)が付いたF1トマトの種を採取して他人に譲渡・販売することは種苗法で禁じられています。
❓よくある質問(固定種 vs F1)
Q.F1トマトから採った種をまくとどうなりますか?
メンデルの遺伝の法則により形質が分離するため、親と同じ美味しいトマトは実りません。酸味が強かったり、実が小さかったり、病気に弱かったりとバラバラになります。
Q.固定種トマトの種は何年くらい持ちますか?
乾燥剤とともに冷暗所や冷蔵庫で密閉保管すれば、4〜5年は70%以上の高い発芽率を維持できます。